和裁について、製作の西陣織のインテリアミニ着物について書きます。

きものたがそで

和裁士のブログです。オリジナル作品やミニ着物Tagasodeについて。

初着の身あげ 和裁の知識

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こんにちは☆

お久しぶりに和裁の知識をブログに書こうと思います。

今日は、初着の身あげの仕方。

簡単にほどいて、元に戻せる方法で紹介します。

本来、袖をとって直したりしますが、

初着に戻すのにまたお金がかかる、

それはどうかと思いますので、

簡単にほどける、理にかなった方法だと思います。

身あげの行程

1、ひもおとし

2、袖直し

3、肩あげ

4、身あげ

5、襦袢も同じように1、3、4

6、襦袢の袖

7、半襟付け

 

1、ひもおとし

f:id:tagasode-japan:20170417221437j:plain紐の位置が高すぎるので、付いているところの真下につけ直します。

ハサミで糸を切って、くけ付けて行きます。

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ひもおとしは襦袢でも同じように。

 

2、袖直し(着物のみ)

本来、袖をとって、丸みをつけ直して・・などしますが、

初着に直したいとき、また作り直さなければいけません。

ここでは、ほどいたら初着に戻るようにします。

 

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○まずは、着物袖の裏に付いている袖のようなものは取って、使わないので無くさないようにしまっておきましょう。

 

上の写真のように着物袖を裏返して置きます。

左側は袖底なので丸みを置き、右側は袖口なので袖口を図って針を打ちます。

袖口の針から袖底の丸みの終わりまでを縫って行きます。

↓↓↓↓

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縫い終わったら、丸みをつけてゆきます。

ここは和裁経験者ならわかると思いますが、

少し難しいです。

先ほど縫った、丸みの外側を別針で縫ってそれをひっぱることによって丸みをつけます。

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最後はしっかりコテやアイロンで縫い代を決めます。

あとは袖を表に返したら出来上がりです☆

 

3、肩あげ、身あげ

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まずは背中心に針を打ちます。↑

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↑背中心と袖付の中心に針を打ちます。折ると簡単に中心がわかります。

ここが肩あげの先端になります。

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肩あげの先端をつまみます。

どれだけつまむかは計算します。

(着物の裄-子供の裄)÷2です。(▲とする)

写真の場合1寸4分つまんでいます。↓↓↓

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まず、ここでは背側から針を打ちます。

☆針は必ず、袖を手前になるように打ってください。

袖付けがある部分を肩まで、▲と同じ寸法でそれぞれつまみます。↓↓

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次は前側です↓↓

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前部分は少し斜めにつまんでゆきます。

袖付けのある部分をそれぞれつまみますが、

一番下(お腹側)は▲ー3分にします。

これをすることで、お腹部分にゆとりができます。

子供はお腹が大きいので☆

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糸で留めてゆきます。

注意するのは、つまみの内側で隠すように縫ってゆきます。

先ほども言いましたが、針は袖が手前に来るように打っているはずです。

これを目印に真っ直ぐ縫います。

糸は二本取りで丈夫に。

表側に小さく二目だけ見える、二目落としにします。

これで肩あげは出来上がりです☆☆

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身あげは肩あげを同じ要領ですが、

つまむ量が圧倒的に多いので、少し縫いにくかもしれません。

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つまむ位置は、子供の身丈÷2の位置(背の天から測る)です。

つまむ量は(着物の身丈-子供の身丈)÷2です。

必ず↑の写真のように手前に裾がくるようにつまんで針を打ちます。

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衽や脇、背などのキリの良いところで針を必ず打ちます。

そして、糸は二本取り、二目落としで(裾が手前側になるように持って)縫ってゆきます。

ここで、上前は少し上がっている方が格好良いので、

身あげは下前から始まり、上前で終わりますが、上前終わりは3分ほどつまみを多くします。(要は少し斜め下に終わります。)

身あげが終われば着物は終わりです。

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このあとは長襦袢と続きます↓↓↓

 

○すでに身あげがあって大きくしたい時は浴衣で紹介した時と同じです。

↓を参考にしてください。

 

tagasode.hatenablog.com

3歳ですと、肩あげの量が多いので、襟元ギリギリに身あげすることが多いです。

5歳ですと、ほどんど肩あげの量が無いので、ちょこっとだけつまんで身あげすることになると思います。また、男の子は袴をはきますので、身丈は短めにする方が良いでしょう。

どちらにしろ、子供着物には肩あげ、身あげは必要です。

 

 5、襦袢も着物と同じように、ひもおとし、肩あげ、身あげ

 

注意☆

気を付けなければいけないのは、襦袢身あげは着物の身あげと位置が被ると、

着付けしたときに、お腹位置がパンパンに膨らみますので、

身あげが被らないように位置を下にずらします。

 

6、長襦袢の袖

とっても簡単です。

着物に隠れて見えないので、丸みの部分を折って留めれば終わり。

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こんな感じで折って留めます。

着物の基礎構造からいうと、前側に折るのが良いでしょう。

 

7、長襦袢半襟付け

子供用の半襟が売っています。

それを付けます。

大人の半襟付けと同じです。

男の子の場合は、白の塩瀬生地(一般的な半襟生地)であれば大人用を切って使うとか、端切れなどでも良いですよ☆

 

身あげは着物を仕立てるのと違って、

大雑把な寸法でも問題ありません。

凝らずに、気楽にして欲しいと思います。

昔の人は、そうやって子供に身あげしたと思いますので・・